2024年06月05日

家では喋らなかったのに発語が増えた

家では常に奥様の後をついて歩く

奥様と息子さんと3人暮らしの80代男性。
認知症の進行に伴い、発語が困難になったそうです。
家の中では終始奥様の後をついて歩くようになったため、
奥様は家事が進めづらくなり、自分の時間も取れず困っていらっしゃいました。
またご自分の気持ちを伝えられないもどかしさから
暴力的な行動に出ることも。
少しでも家の外に出て、発散してもらえるようにならないかと
ケアマネジャーに相談したところ、ふるさとの利用へと繋がりました。

お迎えのお誘いはふるさとに任せてもらう

最初のお連れ出しの際は、ご本人が玄関の柱にしがみついて
絶対に離れようとせず、送迎車に乗っていただくことができませんでした。
奥様も一緒に説得をしてくださるのですが、奥様が声をかければかけるほど
ご本人が興奮してしまい、より頑なに家から出ることを拒否されるようでした。
最初のお連れ出しから2ヶ月ほどはそのような状況が続いたので、
奥様に「私たちがお声かけしますので、ふるさとにお任せしてください」とお願いし
奥様にはお誘いをする間は見ていてもらうことにしました。
そしてご本人に説得ができたら、奥様にも送迎車まで
ついて来ていただくこともお願いしました。

スタッフに話しかけてくださるように

朝ご自宅にお迎えに伺ったら、いつも通りスタッフがお誘いをして、
奥様が「私も行くからね」と言って、送迎車までご本人と一緒に移動。
その後、奥様が乗車しなくてもご本人はすんなりと送迎車に乗ってくださり
初めて施設にお連れすることができました。
この方法でご誘導すると乗車してくださることがわかったので
週1回のご利用だったところを週2回に増やしました。
週2回に増やすとスタッフの顔を覚えてくださるようになり、
ご自宅では全く喋らないと伺っていましたが
車内で「どこに行くんだ?」とスタッフに話しかけてくださることも。
スタッフ一同びっくりしつつ、もっと発語が増えるといいなという願いを込め
ご利用の日はたくさんお声かけするようにしています。

朝のお迎えの際も待っていてくださる

今では週3回通ってくださっており、入浴もふるさとで行っています。
朝はご自分でマスクを着用して玄関で靴を履き、
スタッフの迎えを待っていてくださるほど、ふるさとに馴染んでくださいました。
最初はご自宅の柱にしがみついておられましたが
最近ではお送りの時間になると、ふるさとの椅子にしがみついて
「帰らない」とおっしゃることもあります。
ケアマネジャーは「ふるさとの居心地が良くて帰りたくなくなるのでは」と
おっしゃり、奥様も自分の時間ができたと大変喜んでくださっています。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内